友達を口説く方法

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とても好きなお話でした。

「友達を口説く方法」は合計3巻出ています。

  • 1巻「友達を口説く方法」
  • 2巻「恋人を口説く方法」
  • 3巻「恋人を可愛がる方法」

各巻で、お話に区切りが付いているので、どこで止めても問題ありません。

読了後に、とても幸せな気持ちになれる漫画です。

心身ともに疲れていて、癒しを求めている人には、とてもおすすめです。

逆に、ハラハラドキドキを求めている人は、他の漫画の方が良いかもしれません。

おすすめする人

「友達を口説く方法」はこんな人に、おすすめします。

  • 癒しを求めている人
  • 攻めにとことん愛される受けを見たい人

癒しを求めている人

出てくる人がみんな良い人で、とても平和な世界です。

そのため、安心して読むことができます。

一応、悪役も出てきますが、根っからの悪い人ではありません。

基本的にみんな、気遣いがあって、思いやりがあり、人に優しく、読み進めていると心が洗われます。

攻めにとことん愛される受けを見たい人

「友達を口説く方法」の攻めは、スパダリです。

受けは、恋愛どころか、人付き合いも不慣れです。

攻めは、受けをフォローしたり、受けのペースに合わせたりするだけでなく、受けの、人付き合いが不慣れが故の悩みにも配慮しています。

「友達を口説く方法」の攻めは、スパダリというか、人格者です。

私が好きなシーンを1つご紹介します。

攻めと受けが、知り合って、何度か会うようになった後の会話です。

受け「たぶんお察しかと思いますが、私こういう・・・間柄というか、こういう時間の過ごし方を一緒にする・・・」

攻め「友達?」

受け「そうです。友達がいないので・・・」

攻め「どういう風につきあっていいかわかんねぇって感じ?」

受け「正直、うまくできてるか・・・ご面倒かけてるんじゃないか・・・とか」

攻め「ふむ・・・ごめんどうかー。じゃあ、こうしよう。俺と友達になって下さい。」

受け「えっ!いやっ!はい!?」

攻め「だめスか?」

受け「いえ!だめじゃないです!けどっ!」

攻め「はい、決定!ヤッター!俺、友達!柳浦さん(受け)、ばっちりできてると思いますよ。むしろもっとぐいぐい来たっていいぐらい。俺ずっと柳浦さん(受け)のこと、友達だと思ってましたけどね!」

私は、こんな気の利いた言葉をさらっと言えるだろうか、いや、言えない(倒置法)

私は攻めのこんな↓部分を尊敬しました。

  • 受けが言いよどんでいるのを促して、受けが話しやすくなるようにしている
  • 受けが「面倒かけてるんじゃないか」と不安になっている気持ちを、「そんなことないよ」とか「そんなこと気にしないで良いんだよ」と言って押し込めるのではなく、「ふむ・・・ごめんどうかー。じゃあ、こうしよう。」と言って、一度、受けの気持ちを受け入れてから、提案をしている
  • 「俺たち友達じゃん」や「友達じゃなかったの?」と言って、受けの考えを否定するのではなく、「"俺は"ずっと友達だと思ってましたけどね!」と言って、あくまで自分の意見として友達だと言い、安心させようとしている。

不安になっている立場からすると、このような対応をしてくれると、心が救われると思います。

攻めは、関係が進んだ後も、ずっとこの調子です。

私は攻めのことを「この人は本当に、根っから、優しく思いやりのある気遣い屋なんだなあ」と思いました。

関係が進んだ後、不安がっている受けを、攻めはとことん甘やかそうと、様々な事を受けにしていきます。

受けは、戸惑いながらも、攻めの想いを受けて、幸せそうにしています。

この二人のやりとりを見ているだけで、こちらも幸せになってきます。

おすすめしない人

こんな人にはおすすめしづらいです。

  • スリルのある恋愛漫画を読みたい人
  • ドラマチックな恋愛漫画を読みたい人

スリルのある恋愛漫画を読みたい人

「友達を口説く方法」はほんわかしている物語です。

大人の恋愛にあるような、駆け引きからくるスリル感はありません。

スリルのある恋愛を読みたい人には、「友達を口説く方法」を読むと、平和すぎて肩透かしを食うかもしれません(笑)

ドラマチックな恋愛漫画を読みたい人

「友達を口説く方法」は、上記にもあるように、ほんわかしている物語です。

そのため、障害を乗り越えた大恋愛や、大きなすれ違いの末にやっと結ばれるような盛り上がりはありません。

しかし、その代わりに「友達を口説く方法」は、お互いをまっすぐ想い合う姿や、可愛い勘違いなどを楽しめます。

決して、起伏が少なく、つまらない漫画ではありません。

その証拠に、1巻で終わることが多い商業BL業界で、3巻も刊行されている人気作です。

興味があれば、ぜひご一読ください。

他作品との違い

「友達を口説く方法」のように、想い合う二人が描かれた、癒される系の漫画と比較した感想をまとめます。

「ましたの腐男子くん」著者:黒岩チハヤ

  • 「ましたの腐男子くん」と比べると、「友達を口説く方法」の方がコメディ要素が少ない
  • 「友達を口説く方法」の方が、絵が古く、デフォルメされているかな
  • 「ましたの腐男子くん」は受け目線で物語が進むが、「友達を口説く方法」は攻め視線で物語が進む
  • 「友達を口説く方法」の方が、良い人が多い(笑)

「リンク アンド リング」著者:つゆきゆるこ

  • 「友達を口説く方法」の方がコメディ要素がとても強い
  • 絵のデフォルメ具合は、同じくらい
  • 「リンク アンド リング」の方が、キャラが純粋というか天然?かも

>> リンク アンド リングの感想を読む

「野田家の教えにより」著者:碗島子

  • 「友達を口説く方法」の方が、大人な恋愛をしている。「野田家の教えにより」の方が、主人公が高校生ということもあり、初々しい。
  • 「友達を口説く方法」の方が、世界が平和(笑)

読了感

最後に、「友達を口説く方法」の、予想読了感をまとめます。

人に優しくあろうと心がけている人

人に優しくあろうと、心がけていればいるほど、攻めの良さを深く感じられ、「友達を口説く方法」の読了後は多幸感を味わえると思います。

攻めは決して派手なスパダリではありません。

その代わりに、攻めの細かい気遣いは、とても心に沁みます。

人によっては、攻めの良さは、ささやかすぎて、気づきにくいかもしれません。

しかし、普段から人に優しくあろうと心がけている人が読めば、攻めがいかに優しい人か、そんな攻めに愛される受けがいかに幸せかを、感じられると思います。

フェチが苦手な人

「友達を口説く方法」にはフェチ要素が入っています。

攻めは、刺青を掘る職人です。

そのため攻めは、受けの肌の綺麗さに惹かれ、いずれ受けの肌に刺青を入れてみたいと思うようになります。

私は、フェチを持つ攻めは好きなので、フェチ要素は面白く読めました。

しかし、人によっては、自分のフェチを満たそうとする攻めのエゴに、嫌気がさすかもしれません。

感想まとめ

面白かったです!

疲れた時、人恋しくなった時、人の優しさに触れたい時、「友達を口説く方法」はおすすめです!

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