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イケメンの描き方:カッコ良い顔のイラストを描く方法

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イケメンとブサメンの違い

イケメンを描くために、まずは、イケメンとブサメンの違いを把握しましょう。下の図を見てください。左がイケメン、右がブサメンになります。2つの差は何でしょうか?

答えは顔のパーツの位置の比率の違いです。イケメンとは顔が整っていることです。整った顔の比率を知り、守ることがイケメンを描けるようになる第一ステップになります。

理想の顔の比率

理想の顔の比率は下図の通りです。

比率を知ったところで、イケメンとブサメンの顔の比率の差を見てみましょう。

ブサメンは、比率からズレていることがわかると思います。遠心顔と求心顔を見ると、個々のパーツは同じなのに、ほんの少し配置が違うだけでブサメンに見えます。それほど、比率を守ことは、イケメンを描く上で重要になってきます。

イケメンを描く方法

イケメンを、描く工程に分けて順番に見ていきましょう。まずは、アタリ線を引くところから始まります。タテ:ヨコ=1.6:1くらいの箱を描きます。

次に、顎のエラの角度を147°取ります。

アタリ線に沿って、輪郭を描きます。

縦横に4分割の線を入れます。

眉と鼻の間を4分割鼻と顎の間を3分割に割ります。さらに、縦のアタリ線を2分割に割ります。

アタリ線は以上です。アタリ線を引き終わったら、顔のパーツを配置します。

顔のパーツを配置し終わったら、お好みの髪型にして完成です。

イケメンを描き分ける

標準的なイケメンの描き方がわかったところで、イケメンについてもう少し深く考えていってみましょう。イケメンを表す言葉はたくさんあります。例を挙げてみましょう。

  • 美少年
  • 美青年
  • 美丈夫
  • 美男子
  • 美形
  • 男前
  • 二枚目
  • ハンサム
  • クール系イケメン
  • さわやかイケメン
  • オレ様イケメン
  • インテリ系イケメン
  • ワイルド系イケメン

などなど・・・・。男性のタイプまで入れるとキリがありませんね。これらのイケメンをイラストで表現するときは、3つの表現方法があります。

  1. 顔つきで表現する
  2. ファッションで表現する
  3. 顔の造形で表現する

顔つきで表現できるものは性格

例えば「オレ様イケメン」「クール系イケメン」の「オレ様」「クール」というのは、性格を表す言葉です。このように、性格を表現する時は「1. 顔つき」で描き分けます。以下に4つ例を挙げます。

同じ骨格、同じ髪型でも、顔つきが違うと、それぞれ性格が異なって見えることがわかると思います。

  • 神経質に見える要素
    • 眉、目の形が三角で鋭利 →トゲトゲしている印象
    • 目をしかめ、口角が下がっている →不機嫌そうに見える
  • おおらかに見える要素
    • 眉、目、口が丸いライン →柔らかそうな印象
    • 眉が上がって、口角が上がっている →機嫌が良さそうに見える
  • 気弱に見える要素
    • 細い眉、小さい口 →主張が弱そうに見える
  • 勝気に見える要素
    • 太く直線的な眉、引き結んだ口 →主張が強そうに見える
    • 目に近い眉頭、見開いた目 →支配的に見える

上記のように、目の形や、表情が、全体の印象を作っていきます。

ファッションで表現できるものは嗜好・価値観

次に「インテリ系イケメン」を考えてみましょう。「インテリ」とは嗜好・価値観を表す言葉です。嗜好・価値観を表現する時には「2. ファッション」で描き分けます。以下に4つ例を挙げます。

同じ骨格、同じ顔つきでも、髪型、アクセサリー、肌の焼け具合で、嗜好・価値観が異なって見えると思います。

顔の造形で表現できるのは生活様式

次に、「ワイルド系イケメン」を考えてみましょう。「ワイルド」とは、生活様式を感じさせる言葉です。生活様式を表現するには、「2. ファッション」と「3. 顔の造形」の両方で描き分けます。例えば、都会的と野生的を表現するとしたら、どう表現すれば良いでしょうか?都会暮らしだと、華奢で綺麗な感じをイメージすると思います。逆に野生の中で暮らしていると、豪快で手入れがされていない感じをイメージすると思います。華奢かどうかを顎の細さで表現し、手入れのされ具合を襟足の整い具合で表現した例が以下の図です。

顎は、その形の違いによって、受ける印象が変わってきます。顎が丸ければ「幼さ」を、顎が細ければ「スマートさ」を、顎が大きければ「たくましさ」を感じます。以下に4つ例を挙げます。

三角顔はスマートな印象から、特に、乙女ゲーや、女性向け小説のイラストなどでよく見る形ではないでしょうか。「日本人は、西洋の人から、年齢不詳に見えると言われている」という話をよく聞くと思います。そのため童顔に見える丸顔は、より日本人らしさを感じます。

次に、「美形」「男前」について考えてみましょう。「美形」には単に「顔が整った男性」というだけでなく「中性的な美しさがある男性」というニュアンスが含まれていると思います。対して「男前」には「逞しい」「力強い」など「男性ならではの美しさがある」というニュアンスが含まれていると思います。この差を出すには、顔の造形をどのくらい女性に近づけるか、遠ざけるか、という部分で描き分けることになります。では女性らしい顔というのは、どういう顔でしょうか?女性らしい顔は「眉が細い」「目が大きい」「口が小さい」という特徴があります。この3つの特徴を入れて比較してみましょう。下の図を見てください。

同じ髪型、同じ骨格、同じ表情でも、左の方がより女性らしさを感じることができるのではないでしょうか?

目の大きさは、顔の愛らしさ具合に繋がります。目の大きさを変えた例を、以下に4つ挙げます。

表情が同じでも、目が大きければ可愛らしさを、目が細ければ厳しさを感じるのではないでしょうか?

男女の顔の違いについては別のページで解説していますので、もしご興味がある方がいらっしゃれば、そちらも合わせてご一読ください。>>男女の顔の描き分け方

イケメンを描く練習方法

描き分け方について触れましたが、イケメンを描くには最初に触れた通り、理想の比率を再現できるかどうかにつきます。しかし、正面から角度が変わると比率を再現できない、ということが起こると思います。

例えば、

  • 斜めを向くと?
  • アオリになると?
  • フカンになると?
  • 斜め、かつ、アオリになると?

などなど。

アオリやフカンは難しいので、まずは正面、斜め、横で、比率を保ったまま顔のパーツを配置する練習から始めてみることをお勧めします。そこで、イケメン練習ワークシートをご用意しました。難易度に分けて4つの練習問題があります。

  1. アタリ線と、面のガイドラインから、眉と目を配置する問題
  2. 面のガイドラインから、眉と目を配置する問題
  3. 輪郭のアウトラインから、眉と目を配置する問題
  4. 輪郭のアウトラインから、眉、目、鼻、口、耳を配置する問題

3問目、4問目は、自分でアタリ線を引き、顔のパーツを配置してみてください。

答えも以下に掲載しておきます。

ぜひ、画像を保存して、練習を繰り返してみてください。

正面、斜め、横で、パーツのサイズ感、位置感が掴めるようになったらアオリ、フカンに挑戦してみてください。参考資料として、代表的な角度の参考図を掲載しておきます。

イケメンに見える角度

上記の、アオリとフカンの参考図を見ていただくと分かると思いますが、角度によってイケメンに見える角度、ブサメンに見える角度があります。

自撮りの撮り方を解説しているもので「顎を引きましょう」「斜め45°を向きましょう」「斜め上から撮りましょう」と言っているのを見聞きしたことはないでしょうか?これは、下から撮ると顎のラインが見えづらくなる事により、太って見えてしまうからです。

イラストも自撮りと考え方は同じです。中途半端な角度から顔を描くと、微妙に不細工な顔になってしまいます。漫画やアニメなどは状況説明や、躍動感を出すために、顔の角度をつけた方が良い場合もあります。しかし、一枚絵は、顔が不細工に見えてしまう角度を無理に選ぶ必要はありません。アオリやフカンの構図にする必要があった場合は、体のみアオリやフカンにし、顔は不細工に見えない範囲の角度に抑えるよう調整する方が良いでしょう。特にアオリ構図はブサイクに見えてしまいがちです。アオリ構図を描く必要が出た場合は、顔のみカメラを向かせて顎を引く、もしくは、顔を横に向かせて、なるべく輪郭がシャープに見えるようにする、などの工夫が必要です。

試しに、斜めのアオリの顔を調整した例を1つ挙げます。左が調整前、右が調整後です。

アオリの顔は

  • 目から鼻までの距離
  • 鼻から顎までの距離

が、それぞれ縮まります。また鼻、顎の裏など、下の面が見えます。

そうすると、

  • 縦幅が縮まることで、相対的に離れ目に見える
  • 鼻の下面が見えることで、豚鼻に見える
  • 顎の輪郭が見えにくくなり、丸顔に見える

これらを解消するために、イラストを描く時は、少し嘘をつきます。

  • 元の角度からやや左を向かせて、離れ目に見えないように眉間の間の距離を縮める
  • 目から鼻までの距離は縮めるが、鼻から顎までの距離は縮めない

こうすることで、丸顔に見えないようにし、さらに顎のラインが鋭角になることで、シャープさを残すことができます。絵を描く上でデッサンは必要ですが、イケメンを描く場合においては、正確に描くという事より、いかに美しく見えるかに重点を置いて描いてみてください。

イケメンを引き立たせる表情

次は、表情についてです。イケメンの顔の造形について理解しても、間抜け面を描いていては、せっかくのイケメンがもったいないです。そこで、イケメンを引き立たせる表情例をご紹介します。

流し目

イケメンといえば、流し目と言っても過言ではないくらい、よく描かれる表情です。顔を横に向け、視線だけこちら側を向かせます。目をやや伏せさせることで、目元に色気を出すことができます。

さらに、口元を強調するように

  • タバコを咥える
  • ストローを咥える
  • 手袋を咥えて外そうとする
  • 飴や食べ物を舐める
  • 手やアクセサリーなど、何かに口付ける

などの仕草と合わせると、さらに色っぽさを強調することができます。

遠くを見る

ファッション雑誌で目線を外して写しているモデルをよく見ませんか?目線を外すことで、アンニュイな雰囲気や、物憂げな雰囲気を出すことができます。

睨む

顎を引き、睨み上げる表情です。迫力があり、雄感を醸し出すことができます。サイドライトにし、顔半分に影を落とすことで、よりクールな雰囲気にすることができます。

見下す

顎を上げ、見下す表情です。不遜な感じ、勝気な感じ、力強い感じを出すことができます。

照れる

照れた表情は、母性本能をくすぐります。クールなキャラなほど、ギャップが大きくなり、より魅力的に映ります。

笑いかける

ベーシックな微笑んでいる表情です。眉をあげ、口を縦ではなく横に広げることで、柔和な印象になります。

考え込む

顔を伏せる表情です。肘をつき、顎を手に乗せたり、タバコを吸わせるポーズと相性が良いでしょう。睫毛を少し描き加えることで、より美麗な顔に見えます。

イケメンを引き立たせるポーズ

次は、ポーズについてです。表情と同じで、間抜けなポーズをさせていては、せっかくのイケメンがもったいないです。まずは基本的な考え方について説明します。カッコ悪く見えるポーズは、肩肘を張っていたり、足を大きく開いているポーズです。逆に、肩肘の力を抜くとカッコよく見えます。有名なのはS字ポーズです。例えば、肩を右上がりにした場合、腰は肩とは逆に左上がりにすることで、美しいポーズになります。下図に、比較した例を挙げます。

仁王立ちのポーズはなんだか間抜けに見えると思います。逆にS字ポーズはキマっているように見えるのではないでしょうか。

基本を抑えたら、次にイケメンに似合うポーズ例をご紹介します。

肩首に手を添える

肩や首などに手を添えるポーズです。「肩こりポーズ」と呼ばれることもあります。右手で左肩に手を置くなど、手とは逆側に手を回すと、中性的な艶かしさを加えることができます。

頭に手を添える

髪をかき上げるなど、頭に手を添えるポーズです。前髪が長いキャラだと、おくれ毛を描いたり、手にかかる髪を描くと、色っぽくすることができます。

手の位置は

  • おでこ
  • 頭頂部近く
  • こめかみ近く
  • 後頭部近く

などに変えてみると、また雰囲気が変わってきます。

顔に手を添える

顔に手を添えるポーズです。顔の一部を隠すとクールな印象になります。

手の位置は口元を隠す以外に、

  • 片目を隠す
  • 顎に手を添える
  • こめかみに手や指先を添える
  • メガネのブリッジに手を添える

なども試してみると良いでしょう。

イケメンを引き立たせるフレーミング

イラストの公開場所、用途によって、適したフレーミングが変わってくると思います。そこでイケメンを活かすフレーミング例をご紹介します。例えば、以下のようなポーズを描いたとします。

ズームアップ

ツイッターなどSNSに投稿する場合は、ガチ恋距離構図がおすすめです。さまざまな情報がスピーディーに流れるタイムラインでは、人の顔が大きく配置された方が目に止まりやすくなります。そのため、顔がアップになっている構図がおすすめです。

もう1つSNSに投稿する時におすすめなのが、フェチ絵です。手や鎖骨など、自分が好きなポイントのコメントと一緒に、好きな部分のアップのイラストを投稿すると、フォロワーと共感しあえます。

ロングショット

「イケメン」がメインテーマの時には、あまりおすすめしない構図です。人物が小さく配置されるので、人物のイケメン具合より、世界観の方が、メッセージとして強くなってしまいます。

人物と背景一部

イケメンがメインテーマであるが、サブテーマとして世界観やファッションデザインも見せたい場合は、背景を全て描かず、一部だけ描く構図がおすすめです。背景を足元に集中させることで、人物が背景に埋もれることを防ぎます。

ニーショット

ズームアップだと人物に目が行き過ぎ、ロングショットだと人物自体が目立ちません。そのため、イケメンがメインテーマだが、タイトルやキャッチコピーなど、文字もある程度目立たせたい場合は、膝から腰までを映す構図がおすすめです。

イケメンを魅力的に見せる演出

イケメンについて、基本的な顔の造形から、描き分け、かっこよくキマる表情作りやポーズまで、ご紹介してきました。ここからは応用編で、1つの作品としてイケメンを描く際の演出について説明します。・・・・といっても、演出は、顔の造形やポーズのように、ある程度正解があるものとは違って、人によって表現方法は千差万別です。そのため、あくまで一例であることを認識の上、読み進めていっていただければと思います。

爽やかさを強調したい時

  • 淡いトーンの色を選ぶ
  • 風、自然光、緑など、自然を感じる要素を取り入れる

愛らしさを強調したい時

  • 暖色系の色を選ぶ
  • 何かを愛でているシーンを選択する

妖艶さを強調したい時

  • 暗いトーンの色を選ぶ
  • 目元や口の赤みを強くする
  • 覗き見している構図にする
  • 体をチラ見せする
  • 濡れていたり、艶や光沢があったりなど、水分を感じる要素を取り入れる

クールさを強調したい時

  • ビビットな色を選択する
  • コントラストを強くする
  • ダイナミックなポーズを選択する
  • スピード感を感じさせるように線状のシルエットを作る

最後に

いかがでしたでしょうか。皆さんのお絵描きライフに少しでもお役に立つことがあれば、幸いです。

  • この記事を書いた人

森武絵辰

福岡生まれ福岡育ち。布団と漫画が、三度の飯より好き。中学入学祝いに祖父からパソコンをもらってから、デジタルイラストを描き始めて、今も描き続けています。

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