肌の影色の選び方を最近考えていて、考えがまとまったので、書きます。
結論は、色相・彩度・明度について、ベースと影の差を固定すると、どんな背景にもバランスを保ったまま合わせることができる、です。
目次
影色は絵の印象に影響する
まずは、他は全く一緒で、影色だけが違う絵を並べてみます。
絵の印象を決める一因になるのは、影色の選び方です。
左の絵は、ベースと影で、色相が同じになっています。
対して右の絵は、ベースと影の色相をずらしています。
ベースと影の彩度差は20前後が最適?
いろいろな絵師の絵を調べてみると、色相のずらし方に個性はあるものの、ベースと影で、彩度は概ね20前後の差になっていました。
明度は、光源の近さによって濃くなったり薄くなったりするので、ここでは割愛します。
色相のずらし方が決まれば、どんな肌色でも影色を決めやすい
色相のずらし方は、ベースの色を変えても適応できます。試しにイエローベースの肌と、ブルーベースの肌で、影色が違う絵を並べてみます。
それぞれの絵の色相の差は以下のようになっています。右に行くほど色相の差を大きくしています。
色相・彩度のずらし方が決まれば、背景になじむ肌色を選べる
肌のベースと影について、基本バランスを決めてしまえば、背景の色合いが変わった時でも調整が簡単になります。
例として、ベースと影のバランスを、色相 −20、彩度+20に設定するとします。
明度は、光源の近さによって濃さが変わるため、ここでは一旦 −40にします。
例えば、背景と人物の色の濃さに差があり、人物が背景に馴染まない、という問題があったとします。
この時、ベースと影の色の差を維持したまま、スライドさせると、肌色のバランスを保ったまま、背景に馴染ませることができます。
ベースと影色のバランスを決めると色選びが楽
肌色は、キャラクターイラストを描く上で、絵の印象を決める大きな部分だと思います。そのため、肌色が、絵の個性や、らしさを決めることもあると思います。肌色の好みは人によって千差万別です。一度、肌色について、「ベースと影の、色相&彩度の差」という観点で、自分が好きな肌色を考えてみると、面白いのではないでしょうか?
ベースの肌色別イメージ比較
ベースと影の差を「色相 −20/彩度+20/明度−40」に固定して、肌のベースカラー別に、比較してみました。
自分の好きな肌色を探るために使っていただければと思います。
「色相 −20/彩度+20/明度−40」は下記のバランスです。このバランスでパターン化します。
下記に示す、色相・彩度・明度は、ベースカラーの値です。